謎とやま

富山県の謎スポットをご紹介します!

富山電気ビルデイング


間違ってはいけません。富山電気ビルデング(普通の大きさのイ)です。

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元々日本海電業(北陸電力の前身)の本社があったビルで富山県内有数の古さを誇ります。(昭和11年完成)石造りの建物は富山市中心部を焼き尽くした富山空襲(昭和20年8月1日未明)の劫火にも耐えその姿を残しています。(5階の窓から火が入り内部は焼失したようですが…)基本的にはテナントが入るビルで3階にはホテルがありました。その他レストランや理容室が営業していました。(これは現在も営業中)

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現在の本館にあたるのがその時建てられた建物で、その他に新館、第二新館、別館がありさながら迷路の様相を呈しています。

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上部階で新館から本館に移動すると自分のいた階と異なる階数表示になっていることに驚き幻惑されることでしょう。なんという迷宮。アイデンティティの喪失まで想起させる現代の魔窟。それが富山電気ビルデイングなのです。

 

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ホームラン公園(?)→興国寺


今回は特にパーソナルなネタです。今から35年以上前の話…


高校生の頃、富山市辰巳町に住んでいる友人がいた。彼の家に行ったとき、近くに「ホームラン公園」(バット公園だったかも)なるものがあると聞いて出かけて行った。そこには王貞治さんを顕彰するコンクリートの碑があった。周りに家が密集し大きめ樹木に囲まれ日当たりのあまり良くない公園だった。彼の話では「王選手の母親がこのあたり(辰巳町)の出身で、王さんとゆかりがある。その縁でこのような記念碑がある。王選手も来たことがある」…


当ブログのネタ探しをしている時にこの魅惑の公園のことを思い出し、このホームラン公園(仮)を探しに行った。

富山市辰巳町は富山市街地の中心部にほど近い住宅街である。中心的商業地の西町から徒歩10分程度で到着できる。

辰巳町1丁目にある「善座」(小料理屋)にランチを食べに行ったついでに周囲を探してみた。いたち川沿いの風情のある地域なので歩いていても気持ち良いのだが、この時は見つからなかった。


辰巳町は前述の通りいたち川沿いに南北に町が形成されている。北側から1丁目、2丁目、3丁目となっており、川を渡ると清水町になる。川は1丁目を過ぎたあたりから東側に大きく蛇行し南北に細長かった1丁目と違い、2丁目、3丁目は川に沿って東西方向に広がっている。

日常この付近はよく通るし記憶だけで大丈夫と高をくくっていたが1丁目付近では発見できず、この住宅街の中には何十年も入っていなかった事実を思い知らされた。マップのアプリでこの付近の公園らしい空白地を探した。(ほとんどが住居なので)それらしいところに行ってみると…

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辰巳町公園

有りました。その名も「辰巳町公園」

しかし、そこで見たはずの王選手の顕彰碑はどこにもなかった。過去にあった形跡もなかった。たしかバットをモチーフにした(王さんの顔も有ったかも知れない)コンクリート製の顕彰碑をそこで見たはずだが…

公園は住宅街にありながら十分明るく遊具もあった。雑草が生えあまり使われていない風情ではあるが普通の公園であった。(日当たり良好である)

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奥の建物が興国寺




自分の記憶はどうなっているのか…


と、公園には地続きで興国寺というお寺さんがあった。そちらの方に行ってみると、なんと…バット地蔵なるものが存在した。

 

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バット地蔵(左手にバットをもっておられる)


しかも、王選手とお母さんの逸話がのこるゆかりの地蔵だった。

これが正解なのかもしれないが、自分の記憶とはまったく一致しない。

あれはいったいどこで見た何だったんだろうか…謎である。

庄川大仏

「日本の三大大仏とは」、と聞かれるとどう答えます?正解は奈良の大仏、鎌倉の大仏、高岡大仏です。(この3つ目は地域によって違うみたいですが、富山県人はそう答えるでしょう)高岡大仏は光背を背負った整った顔立ちのイケメン大仏です。

ただ本稿で取り上げるの高岡大仏ではありません。庄川大仏です。マニアックです。

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富山県の西側(呉西地区)の山間の町、庄川町国道156号線でいえば、世界遺産五箇山合掌集落の入り口(そこからまだ20kmくらい行かなければならないが)に位置する。

平成の大合併の時、周辺の郡部の町村すべてが合併し新しい南砺市となったのに庄川町だけは既存の砺波市と合併した。謎である。

 

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そんな山間の小さな町に大仏がある。これもまた謎である。

大仏なので当然お寺にあるのだが、不思議なことに地続きで神明社(神社)がある。

神社側から大仏を見るとこんな感じ。

 

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神仏混淆なのかなんなのか、これもまた謎である。

今回数十年ぶりに行ったが、大仏さんがきれいになっていて驚いた。平成26年に大規模な改修を行ったと書いてあった。過疎化高齢化が進んでいそうな(単なるイメージです)小さな町にそのようなパワーがあったこと、これもまた謎である。

富山県医師会館

今回ご紹介する謎とやまは建造物。観光地ではないので絶対に行かないでください。
(行くな行くなは「行ってくれ」の場合もあるのですが今回はガチに行くとマズイ案件です)

富山市平成の大合併前の富山市)のほぼ南端に位置し近くに富山市保健所がある。遠目に見たらそれほど違和感のない建物だが模型を見ると…

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外側に張り出した梁(ビーム)特徴的

梁が立体的に組み合わされまさに未来的な構造。建物の内部にも大胆に梁が通っている。

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階段にも梁が…

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梁で支える構造(玄関脇のピロティ)

このような構造物で思い出すのはEXPO70のパビリオン群なのだが、それに近い設計志向なのかもしれない。会館の1回ロビー(?)にはなぜかモニターが埋め込まれたブースがありさらにEXPO感をあおっている。

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稼働はしていないよう・・・

写真は出せないがトイレも未来的(70年代に考えられた未来)なかなか魅惑の建物である。ちなみにこの建物は1981年に中部建築賞を受賞している。

杉沢の沢スギ

今回は自分が個人的に行きたかった場所。「杉沢の沢スギ」である。(回文?)
富山県東部=新川(にいかわ)地区と呼ばれる=にある下新川郡入善町にその場所はあった。海から直線距離で300メートルぐらいの田んぼの真ん中に忽然と現れる、杉の群生地がその正体である。
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案内看板

周囲は公園として整備され芝生になっているが、その周囲は普通の田んぼである。こんもりしたスギの森が本当に忽然と現れる感じ。

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展望台からの眺望

森の中には川が縦横にながれ山中の杉林同様の風景が広がっている。

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平野の真ん中にこのような森が…

なぜ平野の真ん中にスギの群生地があるのか、それには当然理由がある。

この地域(入善町黒部市)は黒部川(上流に黒四ダムがある)の扇状地平野に位置し、地中に浸透した水が湧水として所々で噴出している。この杉沢にも大きな湧水口がありそこから突然川が生まれている。川はいくつかの流れとなり森を形成した。

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森の向こうに田んぼが透けて見える

散策のための木の道が整備され遊歩道のようになっている。ゆっくり回っても20分程度で終わる小さな森である。
田んぼの中の忽然感、湧水の吹き出しそれに伴う周囲の土地の柔らかさ等その場でないと実感できないことが多々あるので、現地に行かれることをお勧めする。

周囲に他に見るところが一つもありませんが…

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展望台

富山県のへそ

富山県の謎ポイントに迫る、「謎とやま」
第一回は「富山県のへそ」


日本の中心(へそ)と言われる地点はいくつか有るらしい。何の中心とするかによって場所が変わる。人口で重心をとれる点=人口中心、日本列島の東端、西端を結ぶ線と南端、北端を結ぶ線の交点、緯度経度の0ポイント等々いくつもあるらしい。「へそ」で町おこしをしている自治体も複数あるようだ。(NHKのテレビ番組「チコちゃんに叱られる」では中心は26か所あると紹介されていた)


富山県人は富山に日本の中心があるなどと主張しない。それでも「富山県のへそ」なるものは存在していた。富山県の人もほとんど知らない「謎」ポイントだ。


長年スーパー農道(通称だがインパクト大)道端の看板を見て心惹かれるものがあった。
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しかしながら、その辺りに用事はまるでなく、そこを訪れたことはなかった。今回この文章を書くにあたって行ってみた。「へそ」だけに盛り上がった土山をイメージしていたがそこにあったのは…

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さびしい感じの木が…


後ろに説明の看板が…
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「へそ」は富山県の重心点だった。(県境で切り取ってぶら下げたらバランスの取れる位置)確かに富山県の地理的中心点的な位置にはある。(上の写真のイラストがわかりやすいかも)


謎は解けたようで深まった。こんな何の変哲もない場所を顕彰しようとした意味が分からない。お金もかかったろうに…観光地化を目論んだ?それにしては中途半端だ。ネットで調べても答えらしきものは見つからなかった。謎は謎のままに…




富山県のへそ 富山市西番 (北緯36度38分21秒 東経137度15分54秒)